私の好きなロック 今日の1曲

私の好きなロック(主に洋楽、たまに邦楽)を毎回1曲ご紹介します。

98.Achilles Last Stand:Led Zeppelin(1976)

アルバム Presenceから

 

Presence

Presence

 

 

印象的なギターのイントロ、「これから物語が始まります」→ スネア一撃のあと、10分間にわたってひたすら走りまくります。Achilles Last Standって何のことだか知りませんが、初めて聴いた時から私のイメージは完全に「走れメロス」。途中ブレイクとかスローダウンとか全くなく、アップテンポのまま、走り抜きます。

 

それにしても、10分間もこのパターンを通したら、普通 聴き飽きますよね。このレコーディングのときRober Plantは入院してたそうで、声に張りがないです。Gimmy Pageの音もフレーズも勿論すごいですが、やはりここでもVIPはJohn Bonhamだと思います。

 

常にドコドコ叩くわけではなく、聴いている方が 多少飽きてきたかなと思う直前にスパッとFillを入れてくる。この絶妙な感性がこの曲を支えていると思います。

 

それにしても、この人のドラムは、なぜこんなに存在感があるんでしょう?力のあるドラマーなら他にもいっぱいいるし、再結成ででてきた息子もすごい体格してましたが、存在感がやはり圧倒的に違うんですよね〜

97.Strange Brew:Cream (1967)

アルバムDisraeli Gearsから

 

Disraeli Gears

Disraeli Gears

 

 

Creamというと、3人のメンバーの激しい演奏Battleというイメージがあり、このブログの初期にその代表曲といえるCrossroadをとりあげました。

 

でも、スタジオ録音のアルバムでは、そんなに弾きまくったり叩きまくったりしている訳ではありません。ではどこが好きなのか? 自分でも実はよくわかりませんが、この曲とか、純粋にカッコいい(英語で言うと coolでしょうか)と感じます。

 

Claptonとか、もともとBlues大好き派の人だったと思いますが、コテコテのBlusではなく、かといって分かりやすいPopsでもない、ビミョーなさじ加減のカッコよさを、この曲から感じます。

 

この曲を演奏している有名な白黒のビデオ(音はスタジオ版の被せ)を、何故か昔から何度も見ていますが、超テクニシャンの3人が、かっちりとこういう曲を演っている姿は、見る度に惹かれます。

 


Cream - Strange Brew

96.Bohemian Rhapsody:Queen (1975)

アルバム オペラ座の夜 から

 

オペラ座の夜

オペラ座の夜

 

 

映画が公開されて、この曲を中心に、Queenが再注目されています。

 

この曲の凄いところは、曲中にホントにオペラちっくなパートを挿入していることです。これまでいろいろなミュージシャンが、所謂 ロックオペラ的なものものにチャレンジしてきました。The WhoのTommyとか、Pink FloydのThe Wallとか、David BowieZiggy Stardustとか。でも、これらの殆どは、複数の曲で一つのStoryを表現する的なものだったと思います。でもこの曲の中盤は、もっと、所謂 オペラです。これって、Freddieというボーカリストがいたからこそできたんだと思います。

 

こんなパートを作って入れたのも凄いですが、もっとビックリするのは、1975年当時、この曲がヒットしたことです。映画のなかで、プロデューサー(?)がこの曲をシングルカットすることに反対していますが、フツー 反対するよな〜 と私も思いました。

 

なぜ売れたのか、私にはよく分かりませんが、子供だった発売当時の私は、オペラ部分を耐えて、その後のスネア一発→Brianのリフ→Freddieのハイトーン で、強烈なカタストロフィを感じていたと思います。(実は今でも一緒かも。。)

 

もう一つ衝撃だったのは、「Mama Just killed a man」という歌詞。当時 洋楽歌詞は殆ど聞き取れませんでしたが、この歌詞は聴き取ろうとしなくても頭のなかに入ってきて、一体 何をうたっているんだろ と、一生懸命 歌詞も聴きました。

 

映画もとても良かったです。Storyは、まぁ想定の範囲内でしたが、なんたって音楽がいいですもんね。最後が、私も痺れた Live Aidだし。あの場面だけでも本人映像だったら、きっといっちゃいましたね。

 


Bohemian Rhapsody | Teaser Trailer [HD] | 20th Century FOX

 

95.Right Off:Miles Davis (1971)

A Tribute to Jack Johnsonより

 

A TRIBUTE TO JACK JOHNSON

A TRIBUTE TO JACK JOHNSON

 

 

Miles DavisといえばJazzの帝王ですが、このアルバムのこの曲は断じてRockです。まずは、このジャケット、かっいいです。このジャケット見ただけで、どんな音か聞いてみたくなりますよね。

 

この曲、なんと27分近くあります。しかも曲の殆どをワンパターンのリズムで貫き通すという凄まじさ。所謂Rockでも、長いインプロビゼーションの曲はありますが、普通 さすがに飽きられるのを恐れて、リフをいれたり、決めをいれたりしますが、性根が座ったMilesはそんなことしません。ワンリズム、ワンコードです。

 

例外は、10:43頃からでてくる、突然 洞穴に入ったかのようなブレイク。それから18:30頃のリズムパターンの変化と変態的なリフ。このリフ、きっとぶっつけでやったんだと思います。だってしばらくの間、Bassがついていけてないもん。

 

申し遅れましたが、ギターはあのJohn MaClaughlin! MaClaughlinは信じられないことに、ずーーっとカッティングをやっていて、ソロをとるのは曲の本当最後のほう。でも このギターは凄まじい。何が凄まじいかって、まず音です。ナイフのようなカッティングって、まさにこの曲のためにあるのかと。

 

そしてMiles。フレーズはいつものMiles、というか、Milesはどんな音楽のジャンルをやっても、自分の音楽に持って行ってしまいますよね。このアルバムで特筆すべきは、やはり音。意識が覚醒します。

 

最近、音楽配信に慣れてしまって、曲のパターンがわかったらすぐ飛ばしてしまいますが、なぜかこの曲は、いつまででも聴いていられる気がします。

94.Siberian Khatru:Yes (1972)

アルバム Close To The Edgeから

 

危機

危機

 

 

B面の2曲目、といってもB面は2曲目しか入っておらず、さらにA面は1曲だけ。

 

ちょっと話は変わりますが、最近 結構昔のLPが復活してきており、私もレコードプレーヤー買いましたが、昔LPで発表されたものは、やはりLPで聴くべき との感を強くしております。

 

言い古された話かもしれませんが、私の場合 たいした耳をもっていないので音質がどうこうということではなく、A面・B面の話です。つまり、LP作成時 アーティストは、当然A面を聴き終わったあとの「区切り・休憩」を必ず意識していると思うのです。例えばBeatlesのAbey Roadを聴いていたら、I want Youで一旦 終わって、新たな気分でHere Come The Sunを聴く訳です。この2曲を繋げて聴くというのは、私的にはピンときません。

 

さらに私の様に集中力が続かない人間には、LPの片面の時間というのは、集中力が持続する丁度良い長さです。CDで20曲弱を連続して というのは、かなり厳しいです。

 

ということを、レコード・プレーヤーを買い直して、改めて思いました(歳のせいも勿論あります)。CDだとついつい曲を飛ばしてしまいますが、LPの場合は飛ばすのがめんどくさいこともあって、大体きちんと最後まで聴きます。

 

一方で、Apple Musicにも登録しており、その恩恵は毎日受けております。昔「ちょっと聴いてみたいな」と思いながら、お金がなくて聴けなかったバントの音楽も、今はほとんど自由自在に聴けます。その有り難さは、筆舌に尽くしがたいです。

 

要は、音楽の聴き方も、多様性を認識する必要がでてきた、ということでしょうか。

 

Siberian Khatruがどこかに行ってしましました。たまには、こんな感じで。

 

CDでもっているアルバムを、またレコードで買い直したりしている自分を、正当化しているだけではないと信じて。

 

 

93.She Bang The Drums:The Stone Roses (1989)

1st album、The Stone Rosesの2曲目

 

Stone Roses (20th Anniversary Special)

Stone Roses (20th Anniversary Special)

 

 

60〜70年代ではなく、80年代それも1989年のアルバムです。たまには、はみ出ます。

 

このバンド、本当に好きなんです。80年代以降で好きなロックバンドはrosesとoasis。結構ミーハーでひねりがないですが、やはり基本的にブリティッシュ・ロックが性に合うんですね。

 

で、この両バンドに共通しているのは、いろいろありますが、リードボーカルのカリスマ性でしょうか。でもrosesのIan Brownのように、歌が下手なのにカリスマ性があるというのは、なかなかないのではないでしょうか。

 

曲もいいし、バックもうまい。(ちなみにReniのドラムは本当に素晴らしい!) これでボーカルが上手いと、完璧になりすぎちゃうんでかね(失礼^ ^)。イギリスのBlackooolというところでやったLiveのDVDもってますが、なんか光るヨーヨー振りながら出てくるんですが、これが太々しくてカッコいいんです。oasisのLiamもライブでIan見てボーカリストになろうと思ったそうですよね。

 

そして、曲がPopでカッコいい。もっと続いていれば、Beatlesが切り開いた質の良いPopなRockの、正統な後継者になり得たと、本気で思っています。

 


The Stone Roses - She Bangs The Drums

 

 

 

92.Satisfaction:The Rolling Stones (1965)

The Rolling Stones - Singles Collection より

 

Singles Collection: The London Years

Singles Collection: The London Years

 

 

この曲って、オリジナル・アルバムには収録されていないんでしたっけね? 以前 ご紹介した、Stonesで私が一番好きな、Honky Tonk Wonenもそうなんですよね、確か。

 

この曲って、Rockの象徴のような曲だと思うんです。

若い時の強い衝動って、

満足できない → I can’t get no satisfaction か

抱きしめたい → I wanna hold your hand

だと思うんですよね。

(あとは、寝ていたい → I’m only sleeping ??)

 

特に私の若い時のように、お金もないし、女性ともあまりお付き合いができなかった人間にとって、「今の気持ちを一言で」 といわれたら

"I can’t get no satisfaction"以外の何モノでもないんですよね。

 

しかもこの曲のMickは、最初から最後まで「満足できねぇ」と野暮に喚き散らすのではなく、ミョーに色っぽく入って、徐々に盛り上げていくことで(流石です)、女性ファンも獲得してしまうという。。

 

ところで今回、改めてこの曲を聴いていて、新たな発見を一点。この曲のスタジオ版に入っているタンバリンって、最初から最後までずーっと「タタタン」しか叩いていないんですね。それなのにこの効果! 感動してしまいました。

 

 


The Rolling Stones - (I Can't Get No) Satisfaction 1965