私の好きなロック 今日の1曲

私の好きなロック(主に洋楽、たまに邦楽)を毎回1曲ご紹介します。

74.Street Fighting Man:Rolling Stones (1968)

アルバム Beggar’s Banquetより

 

Beggars Banquet

Beggars Banquet

 

Stonesというと、以前ご紹介した Honky Tonk Womenのように、所謂「緩い」感じがカッコいいのですが、この曲はビックリするくらい「締まって」います。

 

最初の生ギターの音からして、いつものカントリーっぽい呑気な雰囲気は微塵もなく、続くドラムの音も弾丸を撃ち込んでいるよう。そしてミックのボーカル。「ぎみー ざ ほんきぃとんく ぶるーす」とか歌っている人とは別人のような緊迫感。その後 oasisも含めて色々な人達がこの曲をカバーしていますが、誰もこのバージョンのレベルに達していないし、私の知る限り、Stonesさえも達していないと思います。

 

緩いStonesが好き と以前書きましたが、この曲だけは別格です。なぜ突然、こんな曲ができ、こんな演奏ができたんでしょうか?バックで不気味に流れるシタールも効いているし、あまり語られませんがビル・ワイマンのベースも重要だと思います。

 

この頃のStonesのイメージって、Satanic Majestiesのようにビートルズの真似しんぼというイメージがあり、このBeggars Banquetも真っ白なジャケットがオリジナルだと思っていたので、「またかよ」と思いながら聴いた覚えがありますが、悪魔を憐れむ歌 で おっ と思い、この曲でぶっ飛びました。Stonesが大きな一歩を踏み出したと思いました。

 

73.How Deep Is Your Love:Bee Gees (1977)

サウンドトラック Saturday Night Feverより

 

Saturday Night Fever: The Original Movie Sound Track

Saturday Night Fever: The Original Movie Sound Track

 

実はBee Geesって、あまり好きではないのです。昔からどうもあの裏声が好きではなく。。同じ裏声でも、Brian Wilsonのは深み(?)があるんだけど、こちらはなんか軽薄な気がして。。

 

じゃーなんで選んだのかと言えば、あまりにこの曲が良すぎるからです。ロックにも「これは天国の音楽か?」と思ってしまう曲があります。例えば10CCのI’m Not In LoveやJohn Lennonの#9 Drem。曲の旋律というよりは曲全体が醸し出す雰囲気。

 

イントロのエレピの音から天国感を醸し出していますが、そこにBee Gees必殺のコーラス。完璧なお膳立ての上にリードボーカルがきます。まあここからいいのですが、圧巻は How deep is your love からのサビ。一度聴いたら忘れられないメロウなメロディとコーラス。

 

数ヶ月に1回、こういった類の曲が無性に聴きたくなります。



 



72.Immigrant Song:Led Zeppelin (1971)

BBCライブのディスク2 の1曲目

 

BBC Sessions

BBC Sessions

 

 

ディスク2はスタジオライブではなく、コンサートの録音の様です。

 

兎に角スタート、司会がボソボソとバンド名を告げた後、間髪を入れずに演奏が始まりますが、始まった瞬間に世界の次元が変わります。各パートの音は綺麗に分離されているのですが、それでも凄い音の塊感。半径1m位の音の塊で頭をぶん殴られたよう。そこに、当時絶好調のロバート・プラントの雄叫びがくるのですから、たまったものではありません。

 

ライブで、これだけ音が綺麗に分離されて録音されていて、一曲目で、なんでこの塊感がでるのでしょう。まあ、だからZeppelinなんですが、塊になっていてノリがあって疾走感まであるのって、世にロックバンドは星の数ほどありますがこのバンドだけだと、超個人的に断言します。

 

しかもこの3人のタイミングが結構ズレたりすんですよね。普通ズレると「素人みたい、カッコ悪い!」となる訳ですが、Zeppelinだけはだれも指摘しない、「きっとワザとだろう、これがまたカッコいい」となる。なぜなんでしょう。Zeppelinだからとしか言いようがないですよね。

 

ベースも凄いけど、やはりジョン・ボーナムですよね。力だけならもっと凄いドラマーは幾らでもいるんでしょうけど、この人のように重さと疾走感という矛盾した要素を併せ持つ、というのはちょっと居ないんじゃないんでしょうか。

 

このCDは、最も勢いがある時期のZeppelinをとらえており大好きです。特にこの曲は何度聴いたことか。。

71.In the Dead of Night:U.K. (1978)

ファーストアルバム U.K.から

 

U.K.

U.K.

 

 

プログレ界の主要人物、ジョン・ウェットンビル・ブラッフォードが新たなバンドを組んだということで、ワクワクしながら針を落とした(古い! でも最近はまた話が通じる)記憶があります。

イントロから、「おーきたきた」。期待を裏切らない変拍子でのスタート。キーボードの刻みも、ロックぽくて素敵。

 

そして一聴してそれと分かる、ブラッフォードのタム。ウェットンのベースも野太く響いてきます。で、ボーカル。意外にハードロックぽくてカッコよく、「買って良かった」としみじみ思っていると。。

 

ギターソロ、なんじゃこれは!フレーズも訳わからんし、バイオリンのような、音と音が綺麗に繋がった、流れるようなソロ。ロバート・フィリップスもスティーブ・ハウも変態的ですが、これも凄い。ぶっ飛びました。こんな風に弾ける人、未だに私は他に知りません。

 

しかし、このホールズワースもウェットンも亡くなってしまいました。寂しいです。

 

 

 

70.Break On Through:The Doors(1967)

ファーストアルバム The Doors の一曲目

 

The Doors

The Doors

 

Doorsというバンドを初めて聴いた時のイメージは、「普通のロックバンドじゃない!」でした。この曲にしても、リズムはなんかレイ・チャールズみたいだし、キーボード・ソロはなんか変わってるし。

でも、ボーカルはロック以外の何者でもなく、なんか不思議な気がしました。

 

このアルバムには、Light My FireやThe Endといった、当時としては長いキーボード・ギターソロがあって、今は大好きですが、当時はつまらなかった記憶があります。

 

でも一曲目のこの曲は、聴いているうちにどんどん好きになりました。何が良かったのかと考えると、やはりジム・モリソンのボーカルの説得力だと思います。


やはりロック界においてシャウトがカッコいいというのは大きな武器だと思います。ロバート・プラントやイアン・ギランとは違う、地声のシャウトという感じ。

 

それにしても1967年というのは、ロック界にとってとんでもない年でしたね。

 



69.Wasted:Johnny,Louis & Char (1979)

ライブアルバム Free Spiritから

 

FREE SPIRIT

FREE SPIRIT

 

3pのロックバンドはカッコいい という話から日本を省みると、思い浮かぶのは圧倒的にこのバンドです。

 

このライブアルバムを聴いたときの衝撃は今でも憶えています。何とスタートは 君が代‼︎  ジミヘンの日本の後継であることを大胆にもこのライブで宣言しちゃってます。

 

そして、その後に続くこの曲が本当にカッコいい。3人とも当然メチャクチャうまいんですが、そんなことどうでもいいってくらい、ロックスピリットに溢れた演奏です。

 

Charは勿論 日本のロックの第一人者だし、Johnnyもすごいキャリアの人ですが、私が1番痺れるのはLouis。時が経ってPink Cloudになったあたりから、この人 浮浪者みたいな格好になってきますが、これがいい。

 

やっぱりロックは媚を売っちゃいけないなと思ってしまいます。

 

日本にもカッコよさと色気と不良っぽさをもったこんなバンドがあります!

 

 

 

 

68.Superstition:Beck,Bogert & Appice (1973)

アルバム Beck,Bogert & Appiceから

 

Beck Bogert & Appice

Beck Bogert & Appice

 

 

Billy Joel,Elton Johnときたら、次はStevie Wonderあたりかしら と思い、だったらSuperstitionかなと思ったとたん、こちらを思いつきました。

3Pのスーパーバンドは、CreamとかPoliceとかELPとかあり、全部このブログで取り上げましたが、スーパーという名称が1番しっくりくるのは、個人的にはこのバンドです。

 

とにかくもう、最初から凄い。Appiceはバタバタだし、Borgertはギンギンだし、Beckは相変わらず何やりだすか分からないし、そこにBorgertのちょっと気が触れたようなボーカルですから、もうたまりません。

 

普通3人でこれだけ好きなことやると、バンドとしての音はメチャクチャになると思うんですが、このバンドはなぜかそうならず、カオスが不思議な高揚感を醸し出します。

 

それにしても、Rockの3Pバンドって、絵になるというか、カッコいいですよね。