私の好きなロック 今日の1曲

私の好きなロック(主に洋楽、たまに邦楽)を毎回1曲ご紹介します。

82.Tangled Up in Blue:Bob Dylan (1975)

アルバム Blood on the Tracksから

 

 

BLOOD ON THE TRACKS

BLOOD ON THE TRACKS

 

 


60年代を突っ走ったディランが事故で一旦引っ込み、70年代に入って大復活を遂げたアルバムです。

 

この曲はアルバムの一曲目に入っているのですが、今でも「アルバムのスタート」という感じで聴いてしまいます。割と大人しめの生ギターから、ディランがこれもゆっくりと語り出すように歌いだします。

 

しかしこの曲が素晴らしいのは、こんな大人しいスタートだったことを全く忘れてしまうほど、ディランがボーカルだけでバンドを引っ張り、どんどん盛り上がっていくことです。普通はサビとか、間奏とかを挟んで煽っていくものですが、一切ありません。まあ ディランの王道なんですが、これって強力なボーカル力があってこそですね。

 

しかも、歌詞は視点がいろいろ変わって時間軸がよく分からない、(それが「ブルーにこんがらがって」なのかもしれませんが)、でも聴き終わったあとは、よく言われるようにまるでいい映画を見終わったような気分。

 

この、ボーカルがバンドを引っ張っていく感じって、未だに唯一無二だと個人的に思います。