私の好きなロック 今日の1曲

私の好きなロック(主に洋楽、たまに邦楽)を毎回1曲ご紹介します。

105.Across The Universe :The Beatles (1970)

 

 

アルバム Let It Beより

 

Let It Be

Let It Be

 

 

綺麗な生ギターのイントロもそこそこに、Johnが歌いだします。自然に歌っている感じが、なんとも言えずカッコいいです。いろんな人がこの曲を歌っているのを聴きましたが、ミョーに説教ぽかったり、情感込めすぎたりしてて、なかなかこういう感じになりません。

 

ちょっと話はずれますが、先日TVで音楽番組みていたら、女性シンガーのイルカさんが、なごり雪の歌い方について、「歌詞に入り込み過ぎない様に、自分が雪になったつもりで歌っている」と言っているのを聞いて、なるほどなー と思いました。

 

でも、このJohnのように、自然に歌いながら聴いている人の心を打つというのは、難しいんだろうな と思います。何故 この曲に聴き入ってしまうのか? 私的な結論は、Johnの声なんだろうと思います。Johnの声って、何ていうか人を高揚させる声だと思うんですよね。Beatlesが初期に売れたのは、曲の良さももちろんありますが、私はJohnの声の破壊力が大きいと思います。Paulが上のパートを歌うことがおおく、しかもあの歌唱力ですが、それに下から互角以上に対抗するというのは、やはり凄いですよね。

 

などと、後づけでいろいろ考えはしますが、聴いている最中はいつでも、この曲にドップリ浸かってしまいます。

 

 

104.B・BLUE:BOOWY (1986)

アルバム THIS BOOWYから

 

THIS BOφWY

THIS BOφWY

 

 

所謂、ビジュアル系ロックの走りでしょうか。どこかの回で書きましたが、日本のロックってキャロルとかダウンタウン・ブギウギ・バンドとか、男のツッパリ路線から始まっていると思います。その頃 日本の女の子がキャーキャー言ってたのはもっぱら歌謡曲 西城秀樹とかです。

 

チャーの人気がでだしたころ、本人が「日本も早く、野口五郎とチャーを比べる時代が来なきゃダメだよ」と、何かのインタビューで話していたのを記憶しており、今の時代からすると何を言っているのか分からないと思いますが、当時のロックのコンサートは、主に男が雄叫びをあげるもの という感覚があったと思います。

 

欧米ではElvisやBeatlesがその壁を壊したんだと思いますが、日本でその壁を 壊し始めたのではないけれど、かなり派手にぶっ壊したのがこのバンドだと思っています。

 

女の子がキャーキャー言う → 言われたい男がロックを始める。という極めて分かりやすい流れでロック人口を広めた功績は大きいと思います。単なる受け線狙いという見方もありますが、間口が広がればそれだけレベルが上がる可能性も高くなるわけで。

 

この曲はライブの一曲目で演ることが多かったとおもいますが、最初のドラムで4人のシルエットが浮かび上がるのをみただけで、「俺がやりたかったのはこれだ!」と思いました^ ^

 


BOØWY「B・BLUE」 from ブルーレイ『“GIGS” CASE OF BOØWY COMPLETE』

 

103.Shine On You Crazy Diamond:Pink Floyd(1975)

アルバム Wish You Were Hereから

 

 

この曲は途中で分割されていて、アルバムの最初と最後に収録されています。

 

私、初めてPink Floydを聴いた子供の頃から、なんか音のひとつひとつに意味があるような聴き方をしてしまっており、今でもそれが抜けません。普段は、例えばギターソロとかだと、そのフレーズがカッコいいとか斬新とか、そういう聴き方をするのですが、このバンドに限ってはそういう聴き方ができません。特にこの曲。

 

じゃーどういう聴き方かというと、うまく言えませんが、全体にとして映画を観ているというか、一種の動物の誕生から死滅までを観ているというか。

 

最初、周りの状況を説明しているようなキーボードから、ギターのアルペジオで生命が生まれ、ドラム連打でその生物が起き上がる みたいな。。

 

そしてGilmourのギターが生物の成長を示し、Watersのボーカルがナレーション。寂しげに「Remember When You Were Young」そこからいきなり分厚いコーラス「Shine On You Crazy Diamon」もうここだけで鳥肌ものです。

 

この曲についてはいろいろ書きたいことがありますが、あと一箇所 たまらないところ。後半 シャッフルのリズムでギターの激しいソロから、急に波が引いて三拍子になり、ボーカルに繋がるところ。ここの部分も、何度聴いてもうっとりします。

 

このバンド、今初めて聴いたらどう思うんだろう とたまに考えますが、体に染み付いてしまっているので、どうしようもありません。。

102.Overjoyed:Stevie Wonder (1985)

アルバム In Square Circleより

 

In Square Circle

In Square Circle

 

 

この曲もこれまでの 〜70年代の制限で取り上げられませんでした(こだわっていたのは世界中で私1人ですが^ ^)。

 

この曲は所謂 神曲、神メロディだと思います。BeatlesのI Willに迫る神懸かり度(極めて独断)。

 

Rock界のメロディ・メーカーというとPaul McCartneyがまず思いつきます。が、Paulの曲でたまにあるんですか、出だしは神懸かっているのに、途中から失速してしまうパターン。Beatlesにいた時はJohnが補ってました。例えば 「We Can Work It Out」。ミドルのところでメロディの雰囲気が変わり、それが曲全体に深みを与えています。が、ソロになってから 例えば 「Listen To What The Man Said」。出だしのメロディは流石のPaul節ですが、その後がちよっとダレた感じ。

 

で この曲ですが、神懸かり度が最初から最後まで続くという、素晴らしい曲です。イントロ ピアノのバックに流れる川のせせらぎのような音に続いて、Aメロ。とても綺麗な旋律を繰り返した後のサビ(?)への流れも、とても自然です。Stevieの神的なボーカルと合わせて、何度でも聴ける名曲だと思います。

 


Stevie Wonder Overjoyed 1986

101.The Hindu Times :oasis (2002)

えーと、今回からブログの題名をちょっと変えて、60〜70年代 という縛りを外させて頂きました。ロック的に一番いいアルバムが集中している年代ではあるのですが、100回もやると流石にちょっとしんどくなってきたもので。。

 

で、晴れてこの曲が紹介できるようになりました。アルバム Heathen Chemistryの一曲目。

 

 

ヒーザン・ケミストリー

ヒーザン・ケミストリー

 

 

60〜70年の縛りは外しましたが、実際 1990年代に入る頃は、古いロックばかり聴いていました。出てくるバンドでピントくるバンドが無かったんです。でも、oasisは、ラジオでたまたま初めて聴いた瞬間に、CD買いに行きました。買ったのは3rd Albumで、聴いたら直ぐに1・2枚目も買いに行きました。あるアーティストのアルバムを立て続けに買うなんて、しばらくありませんでした。

 

何がよかったかって、それはもうLiamの声と曲の良さ。歌っている姿見たくてDVD買ったら(確かまだその頃は、YouTubeとかあまり無かったハズ)、何と腕を後ろで組んで、直立不動で歌っている! 太々しくて、観客に全く媚を売らないだけれども、それがカッコいい!フレディ・マーキュリー以来のカリスマだと思いました。

 

この曲は、oasisが大分 下り坂に入ってきたころの曲ですが、ボーカルが凄まじければ、ギターソロもリフも何も要らない という、典型のような曲だと思います。

 

oasisの曲の良さについては、またの機会に。

あ〜、やっとoasisのことが書けた。

 


Oasis - The Hindu Times

 

100.Got Only Knows:Beach Boys (1966)

アルバム Pet Soundsより

 

ペット・サウンズ

ペット・サウンズ

 

 

このブログを始めたときから、1曲目はBeatles,50曲目はZeppelin,100曲目はBeach Boysと決めていました。

 

ブログの何回目かに記述しましたが、私は、Rock Musicは基本的に不良っぽくて不埒なのが好きです。反抗的とはちょっと違って、まあ分かりやすく言うとStonesとかAerosmithとかですかね。

 

そう言う観点からいうと、Beach Boysって、Californiaのお金持ちのお坊ちゃんたちという感じで、好きなタイプの対極にいるBandでした。若い頃、Beatlesのライバルだということで、一番有名なこの Pet Soundsを聴いたんですが、まずジャケットが、キレキレのBeatlesのジャケットに比べてダサいし、前半は全然良いと思わず、眠くなったのを憶えています。

 

でも、この曲はビックリしました。Rockがどうだこうだという次元を超えた、なんか高尚な音楽を聴いたような気がしました。

 

イントロからして、すでに不思議の国という感じ。このバックの不思議な演奏と、綺麗なボーカルの旋律が、何故か完璧にマッチして、聴く人を異次元に連れて行きます。

 

そしてBrianの天才性を感じる部分、2番が終わったあと、突然 全くリズムパターンの違う間奏が入ってきます。普通、こういう曲調の曲にこんな間奏入れようと思わないでしょう。しかもそれは一瞬で終わり、何事もなかったかのように、天上のコーラス。Mike Loveの低音が効いています。

 

そしてまた天才性、コーラスのあと、And god only knows what I’d be without you.If you should〜と繋がっていくところ。このさりげない繋ぎが天才です。

 

BeatlesはJohnとPaulという2人の天才がいて、お互い刺激しあいながら高まっていきましたが、Beach Boysは天才1人。しかも分かってないメンバーに「Pet Sounds」なんて罵られながら、1人でBeatlesに対抗していきました。しかもこのアルバムまたは未完のSmileまでは互角に戦っていたという。。そりゃー精神もやられますよね。

 

この曲は、そういう孤独な天才が、魂を削ってつくった、高い次元の音楽だと思います。

 

99.Alison:Elvis Costello (1977)

 

 

ファーストアルバム My Aim Is True から

 

My Aim Is True (Dig) (Spkg)

My Aim Is True (Dig) (Spkg)

 

 

Elvis Costelloについての私のイメージは、「器用だけど器用じゃない人」 勿論、褒め言葉です。

 

このアルバムが発売された1977年は、パンクロックの有名なアルバムが続々 発売されています。Pistols,The Clash,The Damned その前年にはRamones。いずれもパンクを代表するアルバムですよね。そんな状況下で発売されたこのアルバムも、同じジャンルに位置付けられていたようです。

 

確かにCostelloの歌い方って、「怒れる若者」という感じで、歌い方だけを聴いていると、何か反抗してるんだろうな〜 と思います。でも曲たちは非常にヴァラエティに富んでいて、いずれもとても聴きやすく印象に残る曲です。

 

その中でも特に好きなのは、Costelloの代表曲でもあるこの曲です。特にサビは、完璧なバラードの様相。Linda Ronstadtが歌っているバージョンは、極上のバラードです。でもこんな素敵な曲でも、Costelloは何かに怒っているように歌っています。常にCostello節を通している感じ。それがまたカッコいいんですよね。

 

因みにこの曲で何度も繰り返され、なんとアルバムタイトルにもなっている「My Aim Is True」って、未だに意味が分かりません。いろんな訳を見ましたが、どうもしっくりこないのです。

 


ELVIS COSTELLO Alison 1977